====== 冬の賞与2.55ヶ月分支給 75周年記念の年に華を添える英断 人事院勧告について大学から誠意ある回答を得ました ====== 11月16日の学長交渉に先立ち、人事院勧告の取り扱いについて11月11日水曜日午後3時半から大学と組合による事前の話し合いが持たれました。その席上組合に対し下記のような説明がありました。夏の賞与減額以降の組合の要望を大学当局も充分理解していただいた回答であり、組合としても大いに評価しています。また、人事院勧告に対する今回の大学の姿勢は、今後の福岡大学の給与のありかたと労使間の協調に対して大きな前進に寄与するものであり、その経緯を組合員の皆様に報告する次第です。\\ ===== 大学からの説明の要約 ===== 本学の給与体系は基本的な部分では人事院勧告に準拠していますが、そのときの経済状況や大学を取り巻く状況などによって、その運用は年によって異なります。また、夏の賞与のときに組合に相談せずに0.2ヶ月分の減額を行ったことについては、ご迷惑をかけたとお詫びしたい。賞与については皆さんの職員としてのご苦労を思い、75周年記念事業へのさらなる参加をお願いする意味で、今回の人事院勧告には従わず、夏の減額分もお返しして支給することにしました。本俸の0.2%減についてはごくわずかに影響を受けるかたもいるかと思いますが、これはお認めいただきたく思います。なお、公務員に適用されている「4月に遡及して差額を減額する」ということは行いません。12月の給与からとなります。また、人事院勧告では「住宅手当の廃止」も盛り込まれていますが、これは本学では実施いたしません。 ===== 組合の見解 ===== 組合からは片岡中央執行委員長以下中央執行委員4名でこの話し合いに臨みました。大学側の説明については、人事院勧告前の賞与の支給率の完全実施という組合の大きな要望が認められることや、来年度についての大学の方針(後述)にも大きな前進が認められることで、この提案を受け入れることにしました。また、75周年記念事業を成功裡に終わらせたいという熱意と労使間の関係に対する誠意ある姿勢が感じられたことを付言します。 ===== 解説 ===== 実際にどのようなことになったのかを以下に解説します。\\ 賞与について: ^ ^勧告前の支給率^勧告後の支給率^実際の支給率^ |夏|2.15ヶ月|1.95ヶ月|1.95ヶ月| |冬|2.35ヶ月|2.2ヶ月|2.55ヶ月| |計|4.5ヶ月 |4.15ヶ月|4.5ヶ月| この夏の賞与は、5月の人事院勧告(臨時)に従って1.95ヶ月分が実際に支給されていて、もし8月の人事院勧告にも従って冬の賞与が支給されると12月は2.2ヶ月分の支給になるところだったが、今回の説明では、年間支給率を人事院勧告前の4.5ヶ月分で維持するので、12月には2.35ヶ月分に夏に減額された0.2か月分をプラスして2.55ヶ月分が支払われます。なお、嘱託職員のかたには、夏に人事院勧告(臨時)に従わず2.15ヶ月分が支給されていますので、12月は2.35ヶ月分の支給となります。さらに、来年度については人事院勧告の制度などが不透明であることから、何らかの勧告や政策の転換があるまでは、今年の支給率4.5ヶ月分を維持するとのことです。(来夏の賞与は今のままなら2.15ヶ月分を維持して支給されるという意味です) ===== 給与について: ===== 本俸の平均0.2%の減額を12月から実施し、新しい給与表にする。 この影響を直接受けるのは、平成18年度以降に新本俸体系で正規職員になられたかたと、すでに旧本俸と新本俸の差額の調整が終わって実質的な昇給が始まっているかたで、その実数と金額は僅かです。本俸が実質的な昇給に入っていないかた(大部分のかたが該当します)については給与の支給額に影響はありません。長期的には最終的な退職金や年金の額に僅かながらの影響が考えられます。また、実質的な昇給については、調整している差額の額が少し増えることで、昇給に達するのに遅れが生じる場合が想定されます。この点が一番大きな問題かと思います。これについては今後発生した事案を把握して、救済措置を交渉テーマにしたいと思います。この点については個々の情報を組合に提供していただけるように、皆様にお願いします。また、嘱託職員の本俸については、この減額を適用しないとの説明を得ています。なお、組合として、こういう問題と決別するために、大学には独自の給与体系を早急に構築すべきだということを強く要望しています。 ===== お詫び ===== この席上、大学側から「職組ニュースの一部に誇張や誤解を招く表現が見られる」との指摘をいただきました。編集委員として、事前調査の不備や思い込みからであると認め、ご迷惑をかけた各部署のかたにお詫びいたします。これからは、より正確な記述によるニュース作りに邁進したいと思います。